伝音セミナー

平成27年度後期 伝音セミナー

日本の希少音楽資源にふれる

京都市立芸術大学 日本伝統音楽研究センターでは、平成27年度(前期)伝音セミナー「日本の希少音楽資源にふれる」を下記のとおり開催します。

全7回それぞれのテーマに沿って、SPレコード等に残された迫力ある演奏を紹介し、解説を加えながら、 これからの伝統音楽の方向を探っていきます。
日本の伝統音楽等の市民講座に参加するのは初めてという方にも気軽に受講いただける無料セミナーですので、多数の御参加をお待ちしております。


平成27年度後期開催スケジュール

第8回 10月1日
(終了しました)
京都のうた2―祇園甲部の歌声

京の花街はいずれも腕利きの演奏家集団を擁 していて、中でも祇園甲部の芸妓達はSP レコードの初期から数多くの録音を残しています。今回は昭和9年の三世井上八千代長寿祝賀会で「翁」の地を勤めたメンバーによる常磐津「式三番叟」を中心に、長唄「雷」、地歌「雪」、「東山」、はやり唄「琉球節(さわぎ)」等の大正期の録音もお聴き頂きます(注:曲目を追加・変更する場合があります)。
)進行役:大西 秀紀(日本伝統音楽研究センター非常勤講師)
第9回 11月5日
(終了しました)
「京都―京ことばと古都の風物詩―」を聴く

高音質・長時間録音を可能にしたLPレコー ドの出現は、多くの傑出した音によるドキュメンタリーを生み出しました。昭和の京都を記録した『京都―京ことばと古都の風物詩』をご紹介します。
進行役:上野 正章(共同研究員)
第10回 12月3日
(終了しました)
日本映画のなかの伝統音楽
 ―1950年代の日本映画を中心に―

日本映画と伝統音楽との関わりは、サイレン ト時代から密接なものでした。トーキーの時代になり、映画における「音響」のあり方が変わるにつれて、映画のなかの伝統音楽の意味合い はどう変化したのでしょうか。今回は『映画音響論』(みすず書房)で2014年のサントリー学芸賞を受賞された長門洋平氏をゲストに招き、1950年代の日本映画を軸に、映画のなかの伝統音楽を考えます。


進行役:
竹内 直(日本伝統音楽研究センター非常勤講師)

      長門 洋平(国際日本文化研究センター技術補佐員)

第11回 1 月7日
(終了しました)
平安末・鎌倉期の雅楽にみる 太食調(たいしきちょう)の呂・律*

雅楽の六調子の一つ、太食調。太平楽や長慶子などおなじみの曲はこの調子です。鎌倉時代 の文献には「律呂の調なり」と書かれています。 律でもあり呂でもある太食調とはどのような調子だったのでしょうか。それを強いて例えるならば同じキーのマイナー/メジャーが交錯する調べ。古楽譜の再現実演を交えて考察してみます

進行役: 山口 敦子(大学院修士課程音楽研究科日本音楽研究専攻)
    
*修士課程公開修了審査プレゼンテーション
第12回 2月4日
(終了しました)
金春流の謡をきく

京都の能楽界では、その存在があまり前面に でてこない金春流ですが、古くから存在する流 派でもあるため、古風な特徴を残しているとこ ともあると言われています。金春流の特徴をい くつか指摘しながら、金春流の名人による歴史 的録音などを聞いていきたいと思います。
進行役:
藤田 隆則(日本伝統音楽研究センター教授)

 

最終更新日:2016/2/10 | 公開日:2015/8/19