伝音セミナー

平成21年度後期 伝音セミナー

日本の希少音楽資源にふれる―SP盤にきく幻の音

京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センターでは、平成21年度後期セミナー「日本の希少音楽資源にふれる―SP盤にきく幻の音」を開催します。
日本の伝統的な音や音楽種目である雅楽、琵琶、浄瑠璃、民謡、わらべうた等は、生活や嗜好の変化に伴い、耳にする機会が少なくなっています。このセミナーは、SPレコード等に残されてきた迫力のある歌や演奏等を紹介して、広く親しんでいただくとともに、そうした希少な音楽資源からアプローチして、未来の伝統音楽の方向を探っていく試みです。
ぜひとも御参加いただき、日本の伝統音楽をお楽しみ下さい。

平成21年度後期開催スケジュール

*各回とも開催時間は午後2時30分〜午後4時30分、午後2時より受付を開始します。
会場は日本伝統音楽研究センター7階合同研究室1です。
*回数は前期セミナーからの通し番号となっています。

第5回 10月1日(木) 『雅楽』を聴く
大正10(1921)年収録の「平安朝レコード(インペリアル)、及び昭和11 (1936)年収録の「KBS(国際文化振興会)レコード」に残された雅楽諸分野の音を聞きながら、皆様を非日常的な古雅の世界に御案内します。

進行役:久保田敏子(日本伝統音楽研究センター所長)
第6回 11月5日(木) 清元節を聴く
清元節は、各種浄瑠璃のなかでもっとも新しくできた流派です。
その時々の時流に敏感に反応して作曲されてきたため、曲風の変化が大きいことが ひとつの特徴となっています。五世清元延寿太夫らの歴史的音源を聞きながら清元節の語り口や曲のスタイルの豊かさを味わいたいと思います。

進行役:山田智恵子(教授)
第7回 12月3日(木) 女性による寄席の音曲芸
落語や講談の合間に寄席の高座を彩る音曲芸。音曲芸は古くから女性が演じることも多く、男性の芸人が多くを占める寄席において、まさに高座の<華>でした。
彼女たちの華麗な芸に酔いながら、寄席らしい音曲とは何かを考えてみたいと 思います。

進行役:寺田真由美(非常勤講師)
第8回1月7日(木) 『かっぽれ』の謎
さあにぎやかに新年を祝いましょう。三味線俗曲・舞踊の中でも最も愉快な「かっぽれ」。東郷元帥の国葬に際し、某国から追悼音楽として放送されてしまったという皮肉な逸話が残ります。
ルーツとなった俗謡・芸能、明治期の大流行、歌舞伎への展開、シーボルトの紹介した日本旋律との関わり等について考察します。

進行役:竹内有一(准教授)
最終更新日:2010/9/14 | 公開日:2009/8/25