センターについて

専任教員プロフィール

山田智恵子 (教授)

■ 略歴

1952年岐阜県生まれ。
東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。 東京芸術大学大学院音楽研究科修士課程修了。博士(文学、大阪大学より)。 大阪音楽大学、大阪芸術大学、京都市立芸術大学非常勤講師、くらしき作陽大学音楽学部教授をへて、2008年より京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター教授。

■ 研究分野

義太夫節の音楽様式・音楽構造の研究。 文楽の音楽、義太夫節の太夫の語り(声のパート)について、音楽面から研究しています。詞章(テクスト)をどのように音(声)で表現するのか、あるいは語り物的表現と音楽的表現の自在な転換のしくみについて、関連のある他のジャンル(平家・能・他の三味線音楽など)も視野に入れつつ、研究をすすめていきたいと思っています。

■ 主な業績

◇ 共著

  • 「竹本組太夫、竹本住太夫、豊竹鐘太夫、他」井野辺潔・横道萬里雄他著『義太夫節の様式展開』、東京、アカデミア・ミュージック、1986年。
  • 「野澤錦糸情の芸」義太夫研究会編『文楽談義―語る・弾く・遣う』大阪、創元社、1993年。

◇ 共編著

  • 2016.03.02 編集『義太夫節 通し狂言の復曲』(第44回公開講座プログラム)全75頁(神津武男と共編)。日本伝統音楽研究センター発行。
  • 2015.11.28 編集『義太夫節の精華 竹本駒之助九段目を語る』(第43回 公開講座プログラム)、全39頁。日本伝統音楽研究センター発行。
  • 2015.06.13 編集『平家から見た日本音楽の歴史』(第41回公開講座プログラム)、全12頁(薦田治子と共編)。日本伝統音楽研究センター発行。
  • 2015.03.31 共編著(山田智恵子・大久保真利子編)『三味線音楽の旋律型研究?町田佳聲をめぐって?(資料DVD付)』(日本伝統音楽研究センター研究報告9)京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター、A4版、430pp.
  • 2014.01.25 編集『浪曲の音楽性について考える』(第37回公開講座プログラム)、日本伝統音楽研究センター発行。
  • 2011.12.19 編集『義太夫節 稀曲の復活』平成23年度第2回公開講座パンフレット、28pp、日本伝統音楽研究センター発行。

◇研究論文(単著)等

  • 2015.03.31 論文「序論 研究の概要」『三味線音楽の旋律型研究?町田佳聲をめぐって?(資料DVD付)』、pp.7-17.
  • 2015.03.31 論文「第T部 義太夫節」『三味線音楽の旋律型研究?町田佳聲をめぐって?(資料DVD付)』、pp.139-157.
  • 2015.03.31 論文「第U部 三味線音楽研究の視座?義太夫節を事例として?」同上、pp.249-264.
  • 「第12章 義太夫節」小島美子監修、国立劇場編『日本の伝統芸能講座 音楽』 京都、淡交社、2008年
  • 「田中正平による義太夫節の五線譜化」『大阪音楽大学研究紀要』第43号、2004 年。
  • 「義太夫節地合における変形可能性」『日本伝統音楽研究』第1号、京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター、2004年。
  • 。「義太夫節の語りにおける規範と変形― 地合の音楽学的研究」博士学位請求論文、大阪大学、2003年。
  • 「義太夫節の音楽構造と文字テクスト」時田アリソン・薦田治子編『日本の語り物―口頭性・構造・意義』(日文研叢書26)、京都、国際日本文化研究セン ター、2002年。
  • 「義太夫節の今昔」櫻井哲男・山口修編『音の今昔』東京、 弘文堂、1996年。

◇その他

  • 2016.03.02 論文「復曲の方法と手順?「粟津合戦」を例として」『義太夫節通し狂言の復曲』(第44回公開講座プログラム)、pp10-14
  • 2015.11.28 解説「《九段目切山科隠家の段》の音楽構成と表」『義太夫節の精華 竹本駒之助九段目を語る』(第43回公開講座プログラム)、pp12-14.
  • 2012.09.10 論説「聴く力を育てる」、『季刊上方芸能』第185号特集「『聴く』文化を楽しむ 養う」、pp.40-43
  • 2011.12.19 単著小論「青山館の音楽的特徴」同上パンフレット、pp.12-13
  • 2011.11.02 講演要旨「義太夫節の音楽的特質と義太夫三味線」『世界音楽週2011中国・日本音楽国際検討会』パンフレット、中央音楽学院(北京)、pp.7-8

◇ 口頭発表・講演

  • 2016.03.02「開催の趣旨」、座談会「義太夫節および邦楽の復曲について」司会、アフタートーク「豊竹呂勢大夫師・鶴澤藤蔵師に今回の復曲について聞く」聞き手。第44回公開講座「義太夫節 通し狂言の復曲」企画・構成・司会、制作。京都芸術センター講堂。
  • 2015.11.28「開催の趣旨」第43回公開講座「義太夫節の精華 竹本駒之助九段目を語る」の企画・構成・司会、制作。同、曲目解説「九段目切《山科隠家の段》の音楽構成」第43回公開講座。ウィングス京都イベントホール。
  • 2014.09.04 企画・解説「古曲保存会義太夫節レコードとその後」平成26年度前期伝音セミナー第4回、合同研究室1。
  • 2013.10.03 音源内容解説 「義太夫節の節尽しを聴く T」平成25年度第5回伝音セミナー、合同研究室1。
  • 2012.11.10 研究発表「共同研究の概要と目的および研究方法」「町田の義太夫節研究を読み解く」東洋音楽学会第63会大会。大久保真利子、吉野雪子との「共同発表」。国立音楽大学。
  • 2011.11.02 講演(中国語通訳付き)「義太夫節の音楽的特質と義太夫三味線」「世界音楽週2011中国・日本 音楽国際検討会」2011.11.02-05 北京、中央音楽学院。
  • 2011.12.19 企画・制作・司会「義太夫節 稀曲の復活」、平成23年度第2回公開講座。同、対談・聞き手「青山館の音楽的特徴と伝承および復活の方法」豊竹嶋大夫・竹澤團七、京都府立文化芸術会館。

■ 現在の研究に関するコメント

これまで現在の義太夫節について扱ってきたので、今後は歴史的に遡りたいと思います。まず、音楽的にみて現在に繋がり、歴史的にも扱うことができる明治期の義太夫節について、SPレコード資料、三味線譜本なども材料として研究を拡げていきたいと思っています。


最終更新日:2016/10/4 | 公開日:2007/08/02