→Researchmap研究者情報(学外サーバ)
1961年山口県生まれ。
大阪大学文学部美学科卒業(音楽学専攻)。
大阪大学大学院文学研究科博士後期課程中退(音楽学専攻)。
京都大学人文科学研究所助手、大阪国際大学人間科学部助教授、ミシガン大学日 本研究センター招聘教授等をへて、2005年より京都市立芸術大学日本伝統 音楽研究センター助教授(=准教授)。 2012年より教授。
専攻は民族音楽学。
能をはじめとする日本の中世芸能および宗教儀礼の、音楽的側面を中心とした様 式研究、および、古典音楽・芸能の伝承・教授システムの研究。
日本の古典芸能や儀礼を比較学的観点から理解するため、海外の芸能にも目を向 けるように心掛けています。
◇ 研究書(単著) | 『能の多人数合唱』ひつじ書房、2000年。 『能の地拍子研究文献目録』科研成果報告書、2006年。 『能のノリと地拍子』檜書店、2010年。 |
◇共編著 | 『日本の伝統音楽を伝える価値―教育現場と日本音楽』京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター、2008年。 『歌と語りの言葉とふしの研究』京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター、2012年。 |
◇ 研究論文(単著)等 | 「『のる』ことの作法―能の専門用語から見えるもの」『季刊人類学』19巻1号、1988年。 「古典音楽伝承の共同体―能における保存命令と変化の創出」福島真人(編)『身体の構築学』ひつじ書房、1995年。 「楽劇としての修羅能―『平家の物語』を演じる」山下宏明(編)『軍記語りと芸能』汲古書院、2000年。 "Continuity and Authenticity in Japanese Traditional Music," In Robert C. Provine, Yosihiko Tokumaru and J. Lawrence Witzleben (eds.) The Garland Encyclopedia of World Music, Vol. 7: East Asia. (New York; London: Routledge, 2002), translated by Hugh de Ferranti. 「ガンサはどのように鳴り響いているか?―フィリピン・ルソン島山岳地域にて」水野信男(編)『民族音楽学の課題と方法』世界思想社、2002年。 「歌舞が儀式的なものとなる機構―西浦田楽にみられる『離脱』と『放置』」菅原和孝(編)『身体資源の共有 資源人類学9』弘文堂、2007 年。 "No and Kyogen: music from the medieval theater," In Alison McQueen Tokita and David W. Hughes (eds.) The Ashgate Research Companion to Japanese Music. (Aldershot, England: Ashgate Publishing Ltd., 2009), translated by Alison McQueen Tokita. 「日本の古典音楽・芸能における身体への集中―型の具体性」菅原和孝(編)『身体化の人類学―認知・記憶・言語・他者』世界思想社、2013年。 |
日本の伝統音楽・芸能の多くは、中国や韓国等の近隣諸国と共通した特徴をもっ ています。しかし、音のゆれ、間、不即不離等、日本独自と見なしたくなる要 素もあります。もちろん、厳密につきつめれば独自かどうかは怪しいかもしれま せんが、現代人にとって驚くべき音遣い、音進行であることに疑いはありませ ん。それらを明快につかみ、国籍を問わず若い人に伝え、驚きを共有しつづける ことが、研究のガイドラインであり目的です。