伝音セミナー

平成26年度後期 伝音セミナー

日本の希少音楽資源にふれる

京都市立芸術大学 日本伝統音楽研究センターでは、平成26年度(後期)伝音セミナー「日本の希少音楽資源にふれる」を下記のとおり開催します。

全4回それぞれのテーマに沿って、SPレコード等に残された迫力ある演奏を紹介し、解説を加えながら、 これからの伝統音楽の方向を探っていきます。
日本の伝統音楽等の市民講座に参加するのは初めてという方にも気軽に受講いただける無料セミナーですので、多数の御参加をお待ちしております。

平成26年度後期開催スケジュール

*各回とも午後2時受付開始、会場は日本伝統音楽研究センター7階合同研究室1です。

第5回10月2日
(終了しました)
乗り物とレコード2

乗り物の進化は常に日本の近代化を支えてきました。よく「歌は世につれ」といいますが、人びとは夢や希望やさまざまな思いを乗り物に託し、やがてそれらは歌になり数多くのレコードに記録されました。前回の鉄道編に続き、今回は飛行機、自動車にまつわるレコードを中心にご紹介いたします。

進行役:大西秀紀(日本伝統音楽研究センター非常勤講師)
第6回11月6日
(終了しました)
秋田県の「掛唄」に見る娯楽としての掛け合い歌

万葉の昔に行なわれた「歌垣」は即興の歌の掛け合いで男女が結婚相手を探した習俗として知られていますが、実際の掛け合い歌はしばしば男女関係なく娯楽として人びとに楽しまれています。今回は秋田県で歌われている「掛唄」のやりとりを娯楽という観点からご紹介します。

進行役:梶丸 岳(日本伝統音楽研究センター非常勤講師)
第7回12月4日
(終了しました)
東アジアにおける音楽の近代とナショナル・アイデンティティー
  ─グローバル〜ローカルの狭間で─


日本を始め、東アジアの国々は中国の楽器、記譜法、音楽理論の影響を受けながら、固有の音楽の古層を元にそれぞれの独特な音楽文化を作り上げた。近代には帝国主義がもたらしたコロニアル・モダンを被って東アジアの現代音楽文化が成り立った。西洋音楽に対するアコガレとともに近代国家の形成に伝統音楽の保存に勤める。これが生む矛盾と可能性について考える。


進行役:
時田アリソン(日本伝統音楽研究センター所長)
第8回12月18日
(終了しました)
真宗高田派に伝わる天台系声明*

高田派は今や、浄土真宗諸派の中では唯一、天台系声明を日常普通に唱える宗派です。なのに高田派僧侶にとって天台の声明は悩みのタネ。その訳は、伝承(師匠からの口伝え)と博士(楽譜)との齟齬にあります。今回は「四奉請」などの実唱を交えながら、天台系声明における口伝と書伝の問題を考えます。

進行役:鷹阪龍哉(京都市立芸術大学大学院音楽研究科修士課程日本音楽研究専攻・真宗高田派僧侶)
第9回1月8日
(終了しました)
門付けとしての三番叟まわし*

新年や収穫期など、時節を定めて家々を訪問し祝福してまわる門付けという芸能があります。古くは平安時代後期に記録があり、中近世には多種多様な門付け芸が存在していました。近年ではあまり見られなくなったこの芸能の実例として、「三番叟まわし」を紹介したいと思います。

進行役:野町菜々子(京都市立芸術大学大学院音楽研究科修士課程日本音楽研究専攻)
第10回2月5日
(終了しました)
日本の作曲と民謡

明治以降の日本の洋楽創作史を辿っていくと、民謡を素材にした作品が数多く書かれていることに気づきます。ひとくちに民謡を素材にするといっても、作曲家によって、また時代によって、素材としての民謡の扱われ方は多様です。今回は、日本の作曲家の創作と民謡との係わりを幅広い年代の作品を聞きながらご紹介したいと思います。

進行役:竹内直(日本伝統音楽研究センター非常勤講師)
第11回3月5日
(終了しました)
国勢調査とレコード

平成27年は国勢調査の年です。この調査は国の最も重要な統計調査ですが、当初は国民にとって全くなじみのないものでした。そのため行政は浪花節、漫才、レビュー、流行歌、都々逸などの力を借りPRに努めます。今回は昭和5年に大阪で制作された「国調レコード」を中心に、国勢調査にまつわるレコードをご紹介いたします。

進行役:大西秀紀(日本伝統音楽研究センター非常勤講師)

 

最終更新日:2015/3/5 | 公開日:2014/7/30