京都国際会議2006 芸術がデザインする平和のかたち

日本伝統音楽研究センターでは、本学の主催する「京都国際会議2006 芸術がデザインする平和のかたち」におきまして、次のようなセッションを行います。
参加無料、事前登録等は不要です。多数の皆さまの参加をお待ちしています。

展観・ワークショップ
「日本伝統音楽研究センター所蔵 田邉コレクションの楽器」

展観
日時:10月4〜9日 10:30〜16:00
会場:日本伝統音楽研究センター(新研究棟)7階展示ギャラリー(アクセス)
ワークショップ
日時:10月7日 11:00〜12:00
会場:日本伝統音楽研究センター(新研究棟)7階合同研究室1(アクセス)
楽器展示・ワークショップ制作:三木俊治(本センター委託研究員)
実演協力:三木理恵・大森秀則・田中峰彦
文献展示制作:奥中康人(本センター特別研究員)
ワークショップ司会:竹内有一(本センター助教授)
 

日本・東洋音楽研究の草分けの一人である田邉尚雄は、大正から昭和初期にかけて、平和と戦争の狭間で揺れ動いたアジア各地を探訪して、様々な楽器を収集した。その特色と意義を考えるためのきっかけを、展観とワークショップによって提供する。ワークショップでは、ユニークな楽器の数々を親しみやすく実演する。


講演「音楽の知そして平和」

日時:10月7日 14:00〜15:30
会場:京都市立芸術大学講堂(アクセス)
講師:ボニー・ウェイドBonnie C.Wade(講演は英語と日本語)
司会:藤田隆則(本センター助教授)

要旨:
これまで、音楽学者(民族音楽学者)は、音楽の研究を通じて、人と人の間の文化的な接触が生み出して来たもの、そしてその本質を、どのように理解しようとしてきたのだろうか。多様な音楽文化を理解するということは、つまるところ、研究者や教師自身が、個々人間の平和、共同体間の平和、国家間の平和に目を向け、それを強調することにつながるのではないだろうか。

講師略歴:
アメリカ合衆国在住。ボストン大学卒業後、UCLAで民族音楽学を専攻、日本の箏曲に関する研究で1968年修士号取得。北インドの古典声楽に関する研究で1971年Ph.D.取得。ブラウン大学助教授を経て、現在、カリフォルニア大学バークレー校音楽学部教授、学部長。アメリカ民族音楽学会前会長。オックスフォード大学出版局の「グローバル・ミュージック・シリーズ」の編集主幹。


公演「黄檗の声明(梵唄)」


日時:10月7日 15:40〜17:00
会場:京都市立芸術大学講堂(アクセス)
出演:黄檗山萬福寺
解説:赤松達明(萬福寺)、澤田篤子(洗足学園大学教授)
司会:後藤静夫(本センター教授)

声明(しょうみょう)とは、仏教の儀式・法要で僧侶が唱える声楽の総称で、仏教を荘厳する無形の文化財である。6世紀の仏教伝来とともに始まり、各宗派や寺院ごとに、さまざまな技法・鳴物(ならしもの=楽器)・楽譜が発達している。  
黄檗山萬福寺は、1654年に来日した名僧隠元によって宇治の地に開かれた。梵唄(ぼんばい)と称される同寺の声明は、長く続いた平和を背景として、代々の中国人僧侶によって大切に伝承されてきた。  
本公演は、そうした法要のエッセンスを大学内で再現する貴重な機会である。唐音(とういん)と呼ばれる明代の発音や、伝来した数多くの打楽器の賑やかな鳴り響きなど、萬福寺ならではの特徴を味わっていただきたい。

共催:(社)東洋音楽学会 助成:ポーラ伝統文化振興財団 特別協賛:ANA全日本空輸株式会社



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最終更新日:2007/08/02 | 公開日:2007/07/18