日本伝統音楽研究センター

ホームページに戻る

京都祇園祭り 鶏鉾の囃子

凡例

日本語要旨

0 はじめに

1 概況

2 担い手

3 曲目と旋律パタン

4 囃子の機会

5 楽器とその奏法

6 演奏の実際

7 口唱歌・譜

8 伝承過程

9 囃子の変遷と意味付け

10 鶏鉾における囃子の特色

謝辞

文献資料

音響資料

映像資料

English summary 英語要旨

 

 

鶏鉾の囃子トップへ

祇園囃子アーカイブズトップへ

8 伝承過程

以前は、囃子の 稽古 は基本的には7月の二階囃子のみであったが、 20年程前から毎月第3土曜日に 稽古 をおこなっている(6月からは、毎週土曜日に 稽古をおこなう)。

囃子の習得は基本的には、聴き覚え、見覚えして体得するものである。鉦は指導者が手をもって(いわゆる口唱歌である口譜もいう)、 跳ね 方等をおしえる。後はうつ回数次第であるとされる。鉦方は小さな子供も多いので、若手が交代で鉦の前にすわり、扇子をふりながら鉦を指導する。太鼓は奏者の横にすわって、膝の上をうちながらおぼえる。口譜も同時におぼえる。太鼓はうつ数が多いので大変である。笛はまず指遣いと口譜をおぼえる。 後はわからないところを、先輩の指遣いをみることでおぼえていく。

囃子の指導<
〔写真8〕囃子の指導
<

囃子の習得では 口譜 も使用されるが、 全体的にはそれによるよりも体でおぼえる割合が多いという。ただし、特に鉦の場合、かつては基本が手(体)でおぼえることで、それに口譜が補助的にくわわったが、現在は「譜本が基本」という形になっている。

→つぎへ