京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター

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公開講座・シンポジウム

京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター15周年記念シンポジウム
伝統音楽の身体にふれる―新しい知に向けて―

平成28年3月2日(日)

日本の伝統音楽・伝統芸能には、 どのような“知”が隠されているのでしょう?
伝統を伝えるためには、 厳しい身体の修練が大切です。 そして伝統音楽の演奏は身体の動きの流れそのものです。
このシンポジウム+ワークショップでは、 伝統音楽や伝統芸能の身体が「新しい楽しみを与えてくれるもの」「新しい知の領域をきりひらくもの」となり得ることを明らかにします。 それをふまえて、 未来の伝統音楽・伝統芸能の実践・鑑賞・研究は、 どのように関係しあっていくのかを考えます。

公演中の入退場自由/親子参加も歓迎します。

プログラム

■ 挨拶 鷲田 清一(京都市立芸術大学学長)

■ ワークショップ 古琴の思想と身体  15:15-15:35

出演 武内 恵美子/日本音楽史(日本伝統音楽研究センター准教授)
中国で古くから演奏されてきた古琴は、思想と深く結びつき、「琴資簡静」を基本として心構えや体の使い方を規定しました。また宇宙や自然あるいは感情を表現するために、独特な技法を用いることもあります。日本でもその豊かな文化に憧れ受け入れられてきた琴の静穏幽韻な世界観とそれを表現するための身体の関係性について紹介します。

■ トークショー + ワークショップ 伝統音楽の知に遊ぶ

安田 登氏にきく 15:35-16:25
出演  安田 登/能楽師
中国の古代哲学、日本の古典文学、ロルフィング、能の身体技法などを、独自なかたちで組み合わせ、横断させつつ、身体と声を基礎とした新しい「人文」の知を創造してこられた安田氏。現在は、伝統を基盤とした新しい声のパフォーマンスに挑戦しておられます。お話とワークショップを通じて、伝統音楽の声と身体の可能性をまなびましょう。
小林 昌廣氏にきく  16:25-17:05
出演  小林 昌廣/芸術生理学
伝統音楽の伝承に欠くことができないのは「観客」。目や耳を肥やすことでえられる独特の楽しみは、身体と、さらには学術研究と、どのようにかかわってくるのでしょうか。豊かな鑑賞経験に基づいて、独自の身体論を展開してこられた小林氏に、伝統の生成について、また未来の観客のあり方について、考えを語っていただきます。
● 質問の時間 17:05~17:25
○ 司会進行・聞き手 藤田隆則(日本伝統音楽研究センター教授)

■ 挨拶 時田アリソン(日本伝統音楽研究センター所長)

● 出演者紹介

武内 恵美子 武内 恵美子(たけのうち ・ えみこ)
国立音楽大学大学院、総合研究大学院大学文化科学研究科国際日本研究専攻修了。 博士(学術)。 国立音楽大学助手、秋田大学教育文化学部准教授を経て現職。 音楽学(日本音楽思想史、日本音楽文化史)。 江戸時代の思想と音楽について、江戸時代の上方歌舞伎の演奏者について研究している。第24回田邊尚雄賞受賞、第20回清栄会奨励賞受賞。
安田 登 安田 登(やすだ ・ のぼる)
能楽師(ワキ方下掛宝生流)、公認ロルファー。1956年生まれ。 鏑木岑男師(ワキ方)の謡に衝撃を受け、27歳のときに入門。さまざまな形での能のワークショップを行なうほか、学びの場である寺子屋を各地で開く。 著書に『疲れない体をつくる「和」の身体作法』『能に学ぶ身体技法』『異界を旅する能』『身体感覚で「芭蕉」を読みなおす』他多数。
小林 昌廣 小林 昌廣(こばやし ・ まさひろ)
情報科学芸術大学院大学教授。
1959年東京生まれ。 大阪大学大学院医学研究科博士課程単位取得。 医療・哲学・芸術の3点から見た身体論を構築。 専門は医療人類学、身体表現研究、表象文化論、古典芸能批評。 歌舞伎は3歳の頃から見続けている。 古今亭志ん朝と同じ町内会であったのが自慢。 主著に『病い論の現在形』『臨床する芸術学』など多数。

日時

平成28年3月2日(水) 15:00~17:30(14:00会場)

京都芸術センター 講堂
(京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2)

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公開:2016年02月03日  最終更新:2018年03月21日

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600-8601 京都市下京区下之町57-1 京都市立芸術大学
TEL  075-585-2006 FAX 075-585-2019 共創テラス・連携推進課

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