平成22年11月17日水曜日~12月15日水曜日(毎回水曜日・全5回)
講師:
田鍬智志
こんにちの雅楽では、旋律を担う篳篥・笛(龍笛と高麗笛)に対して、笙・箏・琵琶は、一つ一つの音(和音)を長く延ばす、あるいは散発的に掻き鳴らすなど、伴奏的役割を担っているといえます。ところが、古代中世の物語や日記などには、箏や琵琶のみで演奏する場面がたくさん出てきます。“伴奏”のみを弾いて・聴いて楽しむ、そのような慣習が本当にあったのでしょうか。
──笙・箏・琵琶の譜を、相当時間を凝縮して演奏してみると、大陸的な歌謡旋律になる── 一部の雅楽研究家の間では、そのような言説が久しく唱えられてきましたが、いまだ一般にはほとんど知られていません。笙・箏・琵琶の楽譜に秘められた大陸的な旋律とは、一体どのような音楽なのでしょうか。 そこで本講座ではその言説にもとづいて、藤原師長の箏譜『仁智要録』から実際に音をおこしてみたいと思います。こんにちの雅楽とはまったく異なる音楽の世界をご体感下さい。
開講日程 |
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公開: 2010年03月10日 最終更新: 2018年03月22日
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