京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター

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プロジェクト

2018年度 プロジェクト研究
音曲技法書(伝書)の総合的研究

研究代表者名

藤田隆則  Takanori Fujita

共同研究者名

朝原広基、安納 真理子(東京工業大)、上野正章、恵阪悟(帝塚山大学)、大谷節子(成城大学)、大山範子、沖本幸子(青山学院大学)、近藤静乃、柴佳世乃(千葉大学)、柴田真希、薗田郁、高橋葉子、高桑いづみ(東京文化財研究所)、田草川みずき(千葉大学)、竹内直、田中敏文、玉村恭(上越教育大学)、中尾薫(大阪大学)、中嶋謙昌(灘高校)、永原順子(大阪大学)、丹羽幸江、PELLECCHIA Diego(京都産業大学)、森田都紀(京都造形芸術大学)、横山太郎(跡見学園女子大学)、吉岡倫裕

研究の趣旨(目的・意義・特色など)

日本伝統音楽の歴史的研究は、器楽を中心に進められてきた。声の音楽(ここでは「音曲」と呼ぶ)については研究が遅れている。それは、声の音楽が、音の長さと高さという要素を中心にして記述しにくいからである。音曲の技術書(伝書)の多くは、音の長さと高さの規則に言及するより前に、発音、発声法、呼吸法、装飾法、宇宙観など、いわゆる「音楽以外」の要素におおく言及する。したがって、言語学、文学、宗教学、音楽学、歴史学などの知を結集させなければ、音曲の技術書をまるごと理解することはできない。

本研究会は、仏教や神道などの宗教儀礼、能や平家などの中世芸能、義太夫節などの近世芸能における音曲技術書(伝書)研究を、主な研究対象とする。それぞれの種目を専門に研究してきた研究者が、種目をこえて集い、専門とする技術書を紹介しあうことによって、種目間の類似性と差異を了解しあうことが目的となる。たとえば、ユリやフリは、多くの種目で共通して用いられる技法名である。その技法は、それぞれの種目において、具体的にどのような技術をさし、どのような重要性や価値を担わされているのだろうか。

研究会は、全体会と部会にわけて開催する。全体会では、音曲伝書の内容紹介を中心とする。話題は、技術書だけではなく、記譜法や、現代における口頭での教授方法にもおよぶであろう。そして部会では、主として、能の謡の音曲伝書をいくつかとりあげて、ていねいに講読する。

公開:2018年04月11日 最終更新:2018年05月22日

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