研究活動

プロジェクト研究「音曲面を中心とする能の演出の進化・多様化」(2016年度)

   

研究代表者

藤田隆則

共同研究員:

安納真理子(東京工大)、上野正章、恵阪悟(帝塚山大)、大谷節子(成城大)、大山範子、柴田真希、高橋葉子、田草川みずき、田中敏文、玉村恭(上越教育大)、中尾薫(大阪大)、長田あかね、中嶋謙昌(灘高)、丹羽幸江、Pellecchia Diego、森田都紀(京都造形芸大)、横山太郎(跡見学園女子大)

研究の趣旨(目的・意義・特色など)

趣旨:能の多くの登場人物は囃子にのって登場する。そして、すべての登場人物は台詞の一部を必ず歌う。能は音曲の要素なしにはなりたたないのである。室町期以来の伝承の過程で、能の音曲は、娯楽と社交の、儀礼遂行の、修道の、手段となってきており、それにともない能の音曲は、構成やテクスチャーにおいて、独自の発展をとげ、日本の伝統芸能の中でもユニークな存在となっている。だが、ユニークさだけをうたっているわけにはいかない。時代の流れの中で、音曲は様々な影響を被り、変化を受けてきた事実があり、現代も新陳代謝を続けている。本研究会は、能の演出の進化・多様化を、音曲面を中心に見渡すことをめざす。代表者が関心をもっているテーマは以下である。

  • 1、能の登場の諸形式とその意味―出囃子は本当に必要不可欠か?
  • 2、能の略式演奏の実態と意味―周縁に原初をみることは可能か?
  • 3、素人参加による演出変化―音曲、仕舞、上演組織の変容
  • 4、家元制度と芸道的実践―忠実な模倣と工夫・自得、踏襲と創造の関係
  • 5、音曲の「訛り」―歌の言葉化、あるいはその逆
  • 6、能の新しい記譜法―能以外の記譜法との比較をつうじて
  • 7、外国語で能が可能となる音楽・音曲上の諸条件
  • 8、民俗芸能からみる能の音曲の本質
  • 9、その他

成果の公開方法

出版物


備考

開催は、月1回程度を予定。(土曜日、あるいは金曜日) ほかに作業部会開催


最終更新日:2016/8/4 | 公開日:2016/8/4