ところが衝撃的に始まった21世紀の今ほど、人類が平和を希求した時代はなかったでしょう。
世界中の何処にいても、破壊され崩れ落ちるビルの衝撃的な映像を、同時刻に見てしまう今、何ごとも無いかのような日常を見せる
街角が、突然戦場に変わる可能性を孕んでいる今。
私たち芸術に携わるものが、なにを残し、なにを伝え、なにを育むべきなのか、問い直し確かめるときが、今ではないかと思います。
長い時をかけて、人類は芸術の様々なかたちを伝えてきました。
音楽というかたち、美術というかたち、文学というかたちなどです。今後、私たちの芸術はどのような平和のかたちを伝えることが
できるでしょう。
その手掛かりを見つけるため、多くの芸術製作者、演奏家、研究者が集い、それぞれの立場から自由に発言し提案し広く意見交換を
行える場として、国際会議を開きたいと思います。
2005年 秋 |