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京都市立芸術大学 日本伝統音楽研究センター 概要 2003
Research Centre for Japanese Traditional Music, Kyoto City University
of Arts, 2003
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内容
京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センターは、日本の社会に根ざす伝統文化を、音楽・芸能の面から総合的に研究することを目指します。
古くから日本の地に起こり、外からの要素の受容を絶えず繰り返しつつも、独自の様相を今日に呈している日本の伝統的な音楽・芸能は、日本語と同じように、日本の、そして世界の貴重な宝です。これらは、維持継承させるべきものであると共に、新しい文化創造のための源泉として発展されるべきものである、との認識をもちます。
センターは日本の伝統的な音楽・芸能と、その根底にある文化の構造を解明し、その成果を公表し、社会に貢献するように努めます。そのために国内外の研究者・研究機関・演奏家と提携し、成果や情報を共有・交流する拠点機能の役割を果たします。
京都は1200年以上にわたって、日本における文化創造の核であり続けています。このセンターは、伝統的な音楽・芸能を中心とする研究分野で、重要な役割と使命を担い、その核になることを目指します。
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資料の収集・整理・保存
- 文献資料(図書、逐次刊行物、古文献、マイクロフィルムなどの複写・非印刷資料を含む)
- 音響映像資料
- 楽器資料
- 絵画資料
- データーベースなどの電子資料
日本の伝統的な音楽・芸能の個別研究
- 専任研究員による個人研究
- 特別研究員による特定のテーマの研究
- 研究者に、その専門領域に即したテーマで委託する研究
日本の伝統的な音楽・芸能の共同研究
- 国内外の多くの研究者・演奏家の参加・協力を得て、学際的・国際的な視野で、センターが行う共同研究
- センターが外部と共同して行う調査研究
活動成果の社会への提供
- 公開講座・セミナー等の開催
- 紀要・所報・資料集などの出版
- インターネットなど電子媒体による公開
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伝統的芸術音楽の歴史・現状・未来をみすえる
明治までに成立した伝統音楽の展開と伝承
- 古代
- 祭祀歌謡と芸能(楽器等の考古学的遺物を含む)
- 上代・中古
- 仏教音楽(声明等)
- 宮廷の儀礼・宴遊音楽(雅楽等)
- 中世
- 仏教芸能(琵琶、雑芸、尺八等)
- 武家社会の芸能(能・狂言等)
- 流行歌謡(今様、中世小歌等)
- 近世
- 外来音楽(切支丹音楽、琴楽、明清楽)
- 劇場音楽(義太夫節・常磐津節等の浄瑠璃、長唄、歌舞伎囃子等)
- 非劇場音楽(地歌箏曲、三味線音楽、琵琶楽、尺八等)
- 流行歌謡(小唄、端唄等)
近代社会での伝統音楽の展開をみすえる
- 伝統音楽の発展とその可能性に関する事象の研究
- 伝統音楽の享受と教育に関連する事象の研究
広い視野で生活の音楽をみすえる
- 民間伝承と日本関連諸地域及び先住民族の音楽・芸能の研究
- 生活における音楽・芸能(わらべうた・民謡、祭礼音楽等の民俗芸能)の研究
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- 所長:廣瀬量平(作曲・現代邦楽論)
- 「縄文文化に由来する石笛とそれによってもたらされる音楽について」
- 「日本伝統音楽を基盤とした今日的音楽作品の研究」
- 教授:吉川周平(日本民俗音楽・舞踊学)
- 「神楽の総合的研究」
- 「盆踊りの総合的研究」
- 教授:久保田敏子(日本音楽史学)
- 「当道職屋敷およびその廃止後の三曲界研究」
- 「地歌・箏曲の作品研究」
- 助教授:田井竜一(民族音楽学・日本音楽芸能論)
- 「山・鉾・屋台の囃子の比較研究」
- 「囃し田の研究」
- 助教授:高橋美都(芸能史・日本音楽情報論)
- 「舞楽の比較研究」
- 「日本伝統楽器のデータベース作成」
- 助教授:スティーヴン・G・ネルソン(日本音楽史学)
- 「『順次往生講式』の総合研究」
- 「初期の講式の音楽構成法について」
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特別研究員
- 小川佳世子
- 「世阿弥晩年期の美意識と音曲論についての研究」
- 告井幸男
- 「摂関期における楽人の研究」
- 山田智恵子
- 「義太夫節の近代」
- 和田一久
- 「『平安中期音楽記事編年』の作成」
ネットワーク管理担当
- 藤田(東)正子
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- 国立音楽大学楽器学資料館
- 「音楽図像学目録・描き起こし図録のデータベース化作業 その1」
- 平岡吟舟
- 「東明流」
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プロジェクト研究
「民俗芸能における神楽の諸相」
- 研究代表者:
- 吉川周平
- 共同研究員:
- 植木行宣、片岡康子、小島美子、田井竜一、高橋美都、スティーヴン・G・ネルソン、星野紘、松永建、松原武美、三村泰臣、宮田繁幸、茂木栄、和田修、渡辺伸夫
「日本伝統音楽を対象とする音楽図像学の総合研究」(15年度は16年度以降にむけての実務者セッションとする)
- 研究代表者:
- スティーヴン・G・ネルソン
- 顧問:
- ティルマン・ゼーバス
- プロジェクト研究員:
- 青木陽子、小川佳世子、杉崎貴英、田島みどり、中溝一恵、中安真理、長谷川由美子、樋口眞規子、山寺三知、由比邦子
共同研究
「邦楽歌詞研究 2―地歌・箏曲―」
- 研究代表者:
- 久保田敏子
- 共同研究員:
- 井口はる菜、小野恭靖、佐々木聖佳、鈴木由喜子、永池健二、西川学、スティーヴン・G・ネルソン、野川美穂子、真鍋昌弘、山根陸宏
「寺社の祭礼に関わる舞楽の伝承研究」(15年度は予備的実施とする)
- 研究代表者:
- 高橋美都
- 共同研究員:
- 秋田真吾、伊野義博、小野真、酒井信好
「琴・箏の系譜―楽器、文献と奏法―」
- 研究代表者:
- スティーヴン・G・ネルソン
- 共同研究員:
- (故)青木洋志、磯水絵、遠藤徹、久保田敏子、高橋美都、田中幸江、告井幸男、和田一久
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- 事務長:
- 旭昭治
- 担当係長:
- 青木静夫
- 係員:
- 才田典子
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- 司書:
- 井口はる菜
- 研究補助員:
- 伊藤志野
- 川和田晶子
- 光本健吾
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- 平成3年6月
- 世界文化自由都市会議推進検討委員会において、廣瀬量平委員が日本伝統音楽の研究施設の必要性を提言する。
- 平成5年3月
- 新京都市基本計画「大学・学術研究機関の充実」の「市立芸術大学の振興」の項で、「邦楽部門の新設についても研究する。」と言及。
- 平成8年6月
- 京都市芸術文化振興計画「教育・研究機関の充実」で、日本の伝統音楽や芸能を研究・教育するための体制を整えることが提唱される。
- 平成8年10月
- 京都市が伝統音楽調査会(会長:廣瀬量平名誉教授)に、伝統音楽研究部門の調査を委託する。
- 平成8年12月
- 京都市の「もっと元気に・京都アクションプラン」の「文化が元気」の項目に、伝統音楽研究部門の設置が位置づけられる。
- 平成9年4月
- 実施設計費及び地質調査経費 予算措置
- 平成10年4月
- 施設建設費 予算措置
- 平成10年10月
- 施設建設着工(工期17ヶ月)
- 平成11年9月
- 日本伝統音楽研究センター設立準備室を設置する(室長:廣瀬量平名誉教授)。
- 平成12年2月
- 新研究棟竣工
- 平成12年4月
- 京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター開設
- 平成12年12月
- 京都市立芸術大学新研究棟完成披露式挙行
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新研究棟6-8階
(センター総面積 約1,500m2)
- 6階
- センター所長室、事務室、センター会議室、資料室、資料管理室、個人研究室
- 7階
- 合同研究室 (2)、楽器庫、貴重資料庫
- 8階
- 個人研究室 (5)、研究員室 (2)、視聴覚編集室、研修室 (2)
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- 京都交通バス
- JR京都駅、阪急桂駅東口、四条河原町より(亀岡方面)「芸大前」下車すぐ
- 市バス
- 阪急桂駅西口より(西1・西5系統)、JR京都駅より(73系統)「新林池公園」・「国道沓掛口」下車 徒歩約10分
- ヤサカバス
- JR向日町駅より「桂坂中央」行、「新林池公園」下車 徒歩約10分
交通案内
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京都市立芸術大学 日本伝統音楽研究センター
Research Centre for Japanese Traditional Music, Kyoto City University of Arts
〒610-1197 京都市西京区大枝沓掛町13-6
Tel:(075)334-2240
Fax:(075)334-2241
センター事務室:rc-jtm@kcua.ac.jp