専任研究員プロフィール
藤田 隆則 (FUJITA Takanori)
略歴
1961年 山口県生まれ。
大阪大学文学部美学科卒業(音楽学専攻)。
大阪大学大学院文学研究科博士後期課程中退(音楽学専攻)。
京都大学人文科学研究所助手、大阪国際大学人間科学部助教授、ミシガン大学日本研究センター客員教授等をへて、
2005年より京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター助教授。
(社)東洋音楽学会理事。 |
研究分野
専攻は民族音楽学・比較音楽学。
能をはじめとする、日本の古典芸能、宗教的儀礼等の、音楽を中心とした、様式研究、および、古典音楽・芸能の伝承・教授システムの研究を行っています。
また、日本の古典芸能や儀礼を、比較学的観点から理解するために、積極的に海外の芸能にも目を向けるよう、調査のバランスをとりつつ、研究を進めています。
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主な業績
◇研究書(単著) |
『能の多人数合唱』東京、ひつじ書房、2000年。 |
◇研究論文(単著)等 |
「古典音楽伝承の共同体―能における保存命令と変化の創出」福島真人(編)『身体の構築学』、東京、ひつじ書房、1995年。
"Continuity and Authenticity in Japanese Traditional Music," In Robert C. Provine, Yosihiko Tokumaru and J. Lawrence Witzleben (eds.) The Garland Encyclopedia of World Music, Vol. 7: East Asia. (New York; London: Routledge, 2002), translated by Hugh de Ferranti.
「ガンサはどのように鳴り響いているか?―フィリピン・ルソン島山岳地域にて」水野信男(編)
『民族音楽学の課題と方法』世界思想社、2002年。
「能の謡の学習過程における拍子への無関心―実態・影響・価値」『音楽学』49巻1号、2003年。
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現在の研究に関するコメント
日本の伝統音楽・芸能の多くは、中国や韓国等の近隣諸国と共通した特徴をいくつももっているのが事実ですが、いくつかの要素については、これぞ日本独自であろうと、素朴に感じられるものもあります。もちろん、厳密につきつめれば怪しいかもしれませんが、それにしても、現代人のわれわれにとってもおどろくべき、特殊な音色、音の進行、組み合わせ等が、日本の伝統音楽・古典音楽には散見されます。それらをつかみとり、国籍を問わず、若い人たちに伝え、驚きを共有しあう、これが、日々の研究活動の目的です。 |
( 2005 年 4 月 1 日現在) |